近年、求人サイトや求人雑誌などで、「期間工」という言葉を見かけることが多くなっています。
期間工の募集企業としては、自動車部品や電子部品の工場などが目立ちます。
なお、期間工と同じ職場で、同じ仕事をする従業員の募集に派遣社員があります。
期間工も派遣社員も正社員としての募集ではないため、『期間工と派遣社員のどっちで応募するのが良いのだろう』と迷うことになります。
期間工というのは、一定の期間(3ヶ月~2年11ヶ月)だけ働く契約社員のことです。
期間限定の工員のため、期間工と呼ばれます。
期間という制約のあることから、派遣社員と同じイメージを抱かれがちですが、派遣社員とは全く待遇が異なります。
期間工の待遇
期間工の場合は一般的に、以下の待遇を受けられます。
・高額な入社祝い金(最大では50万円)の支給
・皆勤手当(月2万円)や、満了慰労金(6ヶ月で30万円)などの特別手当の支給
・寮費や光熱費が無料
・社会保険への加入
・正社員としての雇用があり
雇用形態・待遇
派遣社員は派遣会社(派遣元)に雇用されている社員のことであり、働く会社(派遣先)とは雇用関係がありません。
一方、期間工は募集している会社から直接雇用されます。
従って、期間工には勤務先から直接給与が支払われます。
派遣社員の場合は勤務先からいったん派遣会社に支払われ、派遣会社からマージンを差引かれた金額が派遣社員に支払われます。
期間工の給与額に関しては、皆勤手当てなどがつくことから、350~450万円の年収を稼いでいる人が少なくありません。
派遣社員は時給と残業時間が給与体形になっており、時給は派遣社員の方が期間工より高額になります。
ただ、期間工の場合は、寮の家賃や光熱費などが会社負担となっているケースが一般的なため、
生活費への負担の軽減から実質手取り額は期間工の方が多くなります。
雇用における保障
期間工は労働法で定められた雇用契約であるため、途中で契約を解約された場合は社会保障の対象になります。
当然、ハローワークでは待期期間無しですぐに失業保険が支給されます。
一年以上の契約満了であれば、自分の意思で契約更新しなかった場合も待機期間はありません。
ところが、派遣社員は派遣元に雇用されているため、勤務先からの契約の解除が社会保障の対象にはなりません。
また、人材が不要になった場合は通常は派遣社員の方から先に契約解除されます。
契約期間は?
期間工は勤務先と雇用期間に期限のある労働契約(有期労働契約)を結んだ契約社員です。
契約社員には5年ルールという法律上の規定があり、契約期間が継続されると、無期労働契約や正社員への道が開けます。
ただ、あくまでも可能性があるだけで、必ずそうなるとは限りません。
興味のある方は是非応募されてはいかがでしょうか。